診療報酬の改定とは、診療報酬の内容や点数について2年に1回適切かどうか見直すことです。
診療報酬は、保険証が使える病院や診療所などで実施される診療行為に対して公的医療保険から支払われる報酬を指します。
診療報酬は、医療技術やサービスに対する医科診療報酬(歯科診療報酬、調剤報酬)と薬価や材料のかかる価格の2つに分けられます。
一般的な企業の商品は国から値段を決められていませんが、診療報酬は国によって細かく定められており、1点の単価は10円です。
診療報酬の改定をすることで、社会情勢や医療の進歩に合う診療報酬の点数を設定できます。
診療報酬によって支払われるのは、給与や薬代だけではありません。
患者により良い医療サービスを提供するための、学会や勉強会の費用、新しい医療機器の費用も診療報酬から出ています。
診療報酬は、病棟の看護配置にも大きな影響を与えます。
診療報酬を収入の元としているのが、基本診療料や特掲診療料などです。
基本診療料に該当するのが初診料や入院料などですが、特に入院基本料収入が大きな割合を占めています。
入院基本料は看護師の配置人員数により異なり、看護師の配置人数の差によっては患者一人につき数千円の差が生まれます。
病院の規模や入院している患者の割合により、病院の収入に非常に大きな金額の差が出てしまうことが考えられます。
病院の収入に直結する入院基本料収入には、看護師の人数が影響を及ぼします。
病院にとって入院基本料の変更は、収入に関わる重要な問題といえるでしょう。